隠喩

気持ちが一気に冷えてしまうことが度々ある。

 

 

28度に設定したはずのエアコンが、一瞬だけ22度くらいの風を送った。一瞬だったけれど、私は確実に22度の風を感じて、戸惑いながらリモコンを見るものの設定温度は28度。気のせいかもしれないと思ったけれど、こんな現象が毎日ではなくとも幾度と起これば、さすがにおかしいと思うしストレスも溜まっていく。

 

エアコンを買い換えようかと思うけれど、夏真っ盛り。エアコンの無い生活なんて考えられない。それならとそのまま我慢して使っていると秋が来てしばらく使わなくなる。そして冬が来てまた使い始めると、同じように、暖房をつけていたはずが一瞬冷房のような風を送ってくるのだ。

 

 

とあるフォロワーが「別れる原因の多くは小さな違和感やズレの積み重ねだ。いずれその小さな違和感やズレのせいで別れるのであれば、それに気付いた時に別れても良い。違いは早いか遅いかだけで、遅いより早い方がいい」と、そんなことを言っていた。確かに、と思った。

 

私の母はテーブルマナーにとことん厳しかった。箸の持ち方が違えば、箸を取り上げられ、手で食べろと言われた。テレビを見ながら食べれば、みんなで食べているテーブルから自分の分だけをテレビの目の前に置かれ、そんなに好きならテレビと一緒に食べろと言われた。肘をついていれば、そこを叩かれ、膝カックンのように倒れ食事をひっくり返した。利き手ではない手でお茶碗を持ったりお皿に手を添えていなければ、要らない腕なら切り落とすかと言われ包丁を持って来られた。

 

今のは少し余談だったけれど、この通りテーブルマナーに厳しく言われた私は相手のテーブルマナーも気になるようになった。食事という人との交流で避けては通れない、結婚をするのであれば毎日目にする行為、毎回のようにストレスを溜めていくのであれば、それを交際の基準にしてしまっても仕方ないと思っている。

 

つまり、何が言いたいかと言うと、毎日目にする行為に毎回ストレスを溜めていくくらいなら、一度目で見切りをつけても良いと思っている。だからフォロワーの意見もよく分かる、ということ。

 

 

エアコンの話に戻るけれど、一度目の突然の冷風で気付いて交換してしまえばよかったのに、私はそのエアコンの冷風を自分の感じ間違いや一瞬だからということを理由に、未だに手元に置いている。そして今日も小さなストレスを溜めている。

 

馬鹿みたいだね。

 

 

ちなみに、私の家のエアコンは正常。